前回1/3はこちら
こんばんは!さゆきです。
この間はりゅう座流星群なるものが
あったらしいですね!
残念ながら自宅付近ではその方面の空が家で
隠れちゃって見る事は出来ませんでした。
星の話や宇宙系の話も好物なのでそのうち
そんなアニメもご紹介したいですね。
以下より前回の続きを書いていきますね!
トレース絵でスミマセン
さて、部屋の主が戸の前まで迫るとき、瞳美は
窓についている錠前に焦って開けられないでいた。
万事休すか・・・・・・!
部屋の戸が開き、部屋の主、葵 結翔が部屋に入り、
戸を閉めたときには、部屋には人の影はなかった。
瞳美はとっさに、ベッドの下に隠れたのであった。
(あれな本とか、直布団じゃなくてよかったね!)
葵は制服を脱ぎ、瞳美の横にあるクリアケースから
着替えを取ろうとしたが、
間一髪、テーブルの上の携帯が着信を知らせ、
彼は階下へ降りて行った。
今のうちに逃げようと、急いでベッド下を抜け出して
また、構造の解らない窓の鍵をガチャガチャと
捻るのであった。
「~~っ開いたっ!」
ようやっと開いた鍵に顔を輝かせつつ、
瞳美は急いで脱兎のごとく逃げ出した。
窓の外は二階ではあったが、家の裏の二階部分に
道路が面していたので、事なきを得た。
場面は変わり、二人の女子高生が放課後を戯れていた。
花の上の天道虫を写真に収める少女、風野 あさぎ と
空をフレームに写真にようと天を仰ぐ、河合 胡桃
胡桃はあさぎに、虫なんかよく撮れるわねーと声を
かけたが、可愛いですよ、と返されあきれていた。
ところが前を見ていた胡桃が、偶然にも部活仲間である
葵の家から、瞳美が脱出するさまを目撃。
スクープと微笑む胡桃に一部始終を撮影されて
しまったのだった。
胡桃はすぐさま部活仲間へと写真を送り、瞳美の跡を追う
画策をするのだった。
跡をつける二人の事などつゆ知らず、桜の咲き誇る公園で
瞳美は地図を見つつ途方に暮れていた。
滑り台のてっぺんに上り、周囲を見渡す
入り江になった地形に、建物、山のかたち―――
自分の住んでいた時代にあったもの、無かったもの。
「同じだ・・海と、山。お祖母ちゃん家の近くの。
同じだけど、ちょっと違う。違うけど、ちょっと同じ。
本当に来たんだ・・・私。」
桜に吹かれながら、少女は一人、呟く。
そのころ、あさぎと胡桃は、部活仲間の山吹 将
を召喚していた。例の動画をみせていた。
盗み撮りは良くないとたしなめる山吹に対し、
胡桃はおさまりがつかない様子で葵の彼女かも知れない、
とあらぬ想像を繰り広げ仕舞いには、他の部員の深澤 千草
へと、動画を送りつけた。
胡桃が、憧れるような口ぶりで、目撃した瞳美の容姿を
並べ立てていると、隣に居た山吹が、あんな感じ?と指を指す。
まさしく瞳美であった。
偶然にも居合わせた一同。
こちらに気づいていない瞳美は、地図に首をかしげ、
仕舞には転んでしまった。
見かねた山吹が声をかける。
山吹「大丈夫?えっと、もしかして何か困ってますか。」
胡桃「私達、怪しい者じゃなくて、道に迷ってるみたい
だったから、何か力になれたらって。」
山吹と胡桃が声を掛けると、彼らの左胸の校章を見て、
瞳美が呟く。
「南が丘高校・・・私も。」
ついついつられて答えた瞳美だったが、制服のデザインが
変わったことを説明できないので慌ててごまかしたのだった。
瞳美の膝には先ほどの転倒による擦り傷が出来ていた。
それに気づいた あさぎが、絆創膏を差し出すが、
瞳美は絆創膏を見たことが無いようで、一同に
驚かれてしまった。
場面は変わり、バイト中の千草と葵。
千草のスマートフォンに、動画が届く。驚く千草と共に、
例の動画を見てしまう。
当事者にばれてしまったぞ、瞳美!どうする!?
瞳美は、山吹たち三人に『まほうや』――祖母の家までを
案内してもらっていた。
雑談の途中で胡桃が、単刀直入に葵の彼女かと瞳美に
問うと、瞳美は目をそらした。
またもや止まらず、妄想が口に出る胡桃。
そして、先ほどの葵宅からの脱出劇を見ていたことを
告白する。瞳美が驚き言葉を紡げないでいると、
あさぎが声を上げ、夕暮れに染まる筋雲を見上げる。
つられて皆も空を仰ぎ、気まずい話題はひとまず流れた。
写真美術部に所属する彼女らは、口々に何色が近いかを
話し、瞳美もつられて空を見上げる。
が、彼女の目には灰に染まったような風景しか映らないの
だった。
「大丈夫・・・・一人でも平気。」
まほうやの看板が見えると、瞳美はほっと、
安堵の息をはいた。
改めて葵の粗相を詫びる胡桃と、仕返しはしないで
やってくれというあさぎ。呆れつつため息をつく山吹。
個性的なメンバーとは一旦お別れをして、瞳美はまほうや
への石畳を上った。
まほうやの門の前に着くと、そこは60年後とは多少の違い
はあるものの概ね変わらない、佇まいがそこにあった。
笑顔の魔法を買ったと嬉しそうに話す二人組を横目に、
店の扉をくぐると、色とりどりにあふれた様々なサイズの
小瓶大瓶と、液体をすくう店員、
老若男女が集う賑やかな店のようだった。
しかし、瞳美にはやはり鮮やかには映らない。
店員はカウンターに居り、接客中だった。
意を決して話しかける瞳美。
瞳美「あの、こちらに月白琥珀さんって・・・」
琥珀母「あら、琥珀のお友達?ごめんなさい、
今あの子イギリスに留学してるのよ。
魔法の勉強をしに。帰ってくるのが少し延びるって・・
落第したんじゃないかしらあの子。」
思わぬ展開に言葉を紡げない瞳美。渡そうとしていた
祖母からの手紙を強く握り、
店をでてしまった。それを一人の婦人が見ていた。
店外にでて、町の夜景を見渡す。ここは高台にある為に
ぐるりと町を見下ろせる。来た道を戻ろうとすると、
先ほどの婦人が現れ、お待ちなさい、と声を掛ける。
「おばあ・・・ちゃん?」
祖母に似た婦人に誘われ店内に再びもどる。
テーブルを囲むと婦人は琥珀の祖母だというので
手紙を渡す。
琥珀祖母「残念ながら琥珀は居ないけど、他に行く当てはあるの?
来たところへ帰れる?」
首を振る瞳美。
琥珀祖母「なら、あの子が帰って来るまで家に居てもらうしかない
かしら。」
「・・・!」
でも・・・と言いよどむ瞳美に婦人、琥珀の祖母は、
手紙が本当なら家の家族なんだから、と
付け加える。
琥珀祖母「時間魔法は不可逆を扱うから、とても難しいのよ?
あなたにお祖母ちゃんと呼ばれたときは驚いたけど、
琥珀なら実現できるかも知れないわね!」
「それに、こうして孫の孫に会えるなんて!」
「そういえば、このアズライト・・お祖母ちゃんが・・・っ!」
耳に手をやり、そこで初めて耳飾りのアズライトを
落としたことに気づく瞳美。探してくると席を立つと、
琥珀の母に呼び止められる。
曰く、瞳美が魔法使いというのが本当なら、
アズライトは手元に戻る、と。
曾々祖母に、屋根裏部屋を使っていいと案内される。
ここは昔祖母と絵本を読んだ場所だと、瞳美は微笑んだ。
夕飯までここに居ていいと言われ、
瞳美はベッドに腰掛けひとりごちる。
「どうなるんだろう、これから―――」
色んな登場人物が出てきて、情報量の多い中盤でしたね。
まだ、色彩が戻らずひとり悲しむ瞳美ですが、
助けがあるといいですね!
では、次の更新で会いましょう!
色づく世界の明日からPV
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